デジタル化に関する法制度の備忘録

行政手続等のオンライン化やキャッシュレス化など、デジタル化に関する法制度について書いてます。

第213回国会のデジタル関係法(7)4月第4週までの状況

(第213回国会の状況)

 4月の第4週(24日まで)の、内閣提出法案の成立状況ですが、本日の時点で、内閣法制局のHPを見ると、成立は18本になっています。

 先週の時点から比べると、1本(「総合法律支援法の一部を改正する法律」)が新たに成立しています。

 この1本は、ちょうど前回、引用していた参議院本会議の議案のうち、4月12日の日程第3にあった法案が、衆議院で4月18日に可決され、成立したものとなります。18日成立なので、(HPの更新の関係で確認できなかっただけで)正確には、第3週に成立していたものですね。。

日付 案件名
令和06年4月17日 日程第1 日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
日程第2 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
令和06年4月12日 日程第1 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
日程第2 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
日程第3 総合法律支援法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第4 地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)

 

(新たに成立した法律)

 新たに成立が確認できた、総合法律支援法の一部を改正する法律は、犯罪被害者支援に関する法律で、内容的にもデジタル関係ではありませんでした。

 とりあえず、状況の確認は以上になります。。

 デジタル化に関して、特に備忘的に記すこともないのですが、今回ご紹介した、総合法律支援法の一部を改正する法律案は、参議院で先に審議され、衆議院で後に審議されています。このようなものを、「参議院先議」の法案と言います。ちなみに法案の多くは、「衆議院先議」です。

 上で引用した参議院本会議の議案の案件名の多くは、カッコ内に(内閣提出、衆議院送付)とあると思います。これらは、内閣提出法案で、衆議院で審議・可決された後に参議院に送付されたもの(衆議院先議)であることを示しています。

 一方で、総合法律支援法の一部を改正する法律の案件名の欄を見てみると、「日程第3 総合法律支援法の一部を改正する法律案(内閣提出」となっていて、「衆議院送付」という文言がカッコ内にないですね。このように「衆議院送付」の文言がない場合は、衆議院から送付されたものではなく、内閣提出で、まず参議院に付託された法案(参議院先議の法案)ということになります。(参議院で可決後に、衆議院に送付されることとなります。)

 

 あまりデジタル化に関する内容はないのですが、今回はとりあえずの状況確認までです。昨日は、巨大IT企業規制の新法案の閣議決定もあったようですし、今後のデジタル化に関する法案の成立を待ちたいと思います。

www3.nhk.or.jp

 

(参考)

www.sangiin.go.jp