(第213回国会の状況)
ちょうど先週、4月の第1週までに、10本の法律が成立した、と書きましたが、本日の時点で、内閣法制局のHPを見ると、成立は12本になっていました。
昨日の参議院の本会議では、3本法律が成立していたのではないか・・と思ったのですが、、どうも反映されるのは翌日(営業日)のようです。なので、10本から12本になった2本は、先週の5日に成立した2本の法律ですね。(正確には、第2週までの状況で内閣法制局のHPで現時点で確認できるもの・・を今回は記載しています。不正確で失礼しました。)
ちなみに、参議院本会議の直近2回の議案は以下のとおりです。(参議院HPより抜粋)
議案名「・・・法律案」のうしろのカッコ書きに、「内閣提出」とあるのが、内閣提出法案で、「衆議院送付」とあるのが、衆議院で可決されて送付されてきたもの、という意味です。(「内閣提出」とだけあるのは、参議院先議(参議院で先に審議している)の法案です。)
(新たに成立した法律2本)
ということで、1周間遅れの情報になりますが、先週から今週の間で成立が確認できた法律は、以下の2本になります。(5日の本会議の日程第2、日程第6にあたるものです。)
・裁判所職員定員法の一部を改正する法律
・特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律
「特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律」の方では、「食料システム」という用語が新たに定義されているのですが、もちろんデジタルに関係する「情報システム」の意味でのシステムではないです。。
第2条
5 食料の合理的な価格の形成については、需給事情及び品質評価が適切に反映されつつ、食料の持続的な供給が行われるよう、農業者、食品産業の事業者、消費者その他の食料システム(食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することにより、全体として機能を発揮する一連の活動の総体をいう。以下同じ。)の関係者によりその持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない。
同じ「システム」という言葉でややこしいな、と思ったのですが、〇〇システムという用語は、◯◯の仕組みというような意味で使われることもありますね。ほかにも、「地域包括ケアシステム」といった例がありました。
◯地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。
このように「システム」はいろいろな意味で使われるので、むしろ「電子情報処理組織」とかの用語のほうが、個人的には、デジタルの関係とわかりやすくてありがたいです。。いずれにしても、ほぼデジタル化に関係ない条文ばかり書いてしまいましたが、、とりあえず、状況の確認は以上です。
今週成立した法律には、デジタル関係のものはなさそうですが、以前にデジタル臨時行政調査会の工程表で示されていた「マイナンバーカードの交付時の本人確認に当って提示を求めるものとして、学生証アプリも認めることができないか。」という要望に対応して、マイナンバー法施行規則の改正などが予定されているようですで(パブリックコメントの手続が進められていました)、次回以降に、このようなものもご紹介できればと思います。
(参考)