デジタル化に関する法制度の備忘録

行政手続等のオンライン化やキャッシュレス化など、デジタル化に関する法制度について書いてます。

第211回国会のデジタル関係法(7)景品表示法の改正

不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律)

 今年の通常国会で成立した法律のうち、デジタル関係の法改正を見ていく7回目ですが、今回は、閣法27号として提出された「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律」(景品表示法の改正)について見てみます。

 

 提出理由については、以下のようになっています。

最近における商品又は役務の取引に関する表示をめぐる状況に鑑み、一般消費者の利益の一層の保護を図るため、前に課徴金納付命令を受けたことがある事業者に対して課す課徴金の額を加算する措置、不当景品類及び不当表示防止法第五条の規定等に違反する疑いのある事業者が疑いの理由となった行為に係る是正措置計画の認定を受けたときは当該行為について措置命令等の規定を適用しないこととする措置等を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

 課徴金の額が加算されるなど、厳罰化が図られている一方で、是正措置計画を提出して取り組む事業者に対しては、措置命令等の規定を適用しないなど、事業者の自主的な取組を促進するような内容が含まれているようですね。

 

(改正の概要)

 概要資料を見ると、今回の改正内容は以下の通りとなっています。(https://www.caa.go.jp/law/bills/assets/representation_cms212_230417_01.pdf

 

1 事業者の自主的な取組の促進

・ 特定の消費者へ一定の返金を行った場合に課徴金額から当該金額が減額される返金措置に関して、返金方法として金銭による返金に加えて第三者型前払式支払手段(いわゆる電子マネー等)も許容(第10条)

2 違反行為に対する抑止力の強化

3 円滑な法執行の実現に向けた各規定の整備等

 

 このうち、「1事業者の自主的な取組の促進」の中に、消費者への返金方法として、現金に代えて、電子マネー等によることを認めるという内容が含まれています。(赤文字・下線の部分です。)

 

(実際の条文) 

 改正後の景品表示法の条文は、以下のようになっています。

 

 (返金措置の実施による課徴金の額の減額等)
第十条 第十五条第一項の規定による通知を受けた者は、第八条第二項に規定する課徴金対象期間において当該商品又は役務の取引を行つた一般消費者であつて政令で定めるところにより特定されているものからの申出があつた場合に、当該申出をした一般消費者の取引に係る商品又は役務の政令で定める方法により算定した購入額に百分の三を乗じて得た額以上の金銭資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第三条第七項に規定する第三者型発行者が発行する同条第一項第一号の前払式支払手段その他内閣府令で定めるものであつて、金銭と同様に通常使用することができるものとして内閣府令で定める基準に適合するもの(以下この項において「金銭以外の支払手段」という。)を含む。以下この条及び次条第二項において同じ。)を交付する措置(金銭以外の支払手段を交付する措置にあつては、当該金銭以外の支払手段の交付を承諾した者に対し行うものに限る。以下この条及び次条において「返金措置」という。)を実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする返金措置(以下この条において「実施予定返金措置」という。)に関する計画(以下この条において「実施予定返金措置計画」という。)を作成し、これを第十五条第一項に規定する弁明書の提出期限までに内閣総理大臣に提出して、その認定を受けることができる。

 

 赤文字・下線の部分が、今回追加された部分になります。電子マネーでの支払いについては、最初の方のカッコ内で、資金決済法の定義を引用する形で定められています。また、あとの方のカッコ内では、電子マネーでの返金には、相手の承諾が必要なことが定められています。

 もともと長い条文でしたが、今回の改正で更に長いものになっていますね。。

 

 今回も、「デジタル関係法」といえるかは微妙ですが、関連する規定ではありますので、備忘的に記録しておきたいと思います。

 

(参考)

ura49.hateblo.jp

www.caa.go.jp